セナンク修道院 南プロバンス

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セナンク修道院
今ではガイドブックで紹介されるほどすっかり有名になったセナンク修道院ですがこの僧院が世界的に有名になり、7月のシーズン中はラベンダー畑のセナンクを一目見ようと観光客が訪れるようになったのは最近の話のようです。実はセナンクはシトー派の修道院だそうです。

シトー派は一時はフランチェスコ派と競う勢いの時がありましたが、今では僧は少なくなり中世の時代建造された修道院はその目的のためには使われなくなり廃屋になったところが近年観光用に入場料をとって公開しているところが多くなってしまっているようです。
そんなセナンクもつい最近まで1988年ごろまで廃屋だったそうです。それを観光目的に復活させたのがラベンダーだったのです。

ラベンダー香りの強いオイルを採取するために南仏では大規模にある地域に限って栽培されていますが、それをこの地に復活させたのかその辺はよくわかりませんが、とっても美しいのです修道院の裏には自家採取のための製油所があるようですが、それはともかくセナンク内も入場料を払えば礼拝堂から回廊まで見学ができるようになっています。

堂内の様子は他のカトリック教会と著しく趣か異なっています。
それは装飾が一切ないということです。絵画はもちろん彫刻や壁の模様すらありません知らないで入るとまるで牢屋にでも迷い込んだようです。窓は狭く礼拝堂の窓に少し茶色いガラスが使われている程度なのです。シトー派の修道僧はよく労働して沼地を干拓して陸地を広げ畑にしたり人が住めるようにしたりして多くの公共事業をやってきたようです。

それに共鳴したのか、かつてアルルに移り住んだオランダ人画家フィンセントファンゴッホがアルルから4キロほど離れた修道院を訪れ数枚の油絵を残しています。

私もアルルに近い修道院を車で訪れましたがその時は私は修道院とは知らずに見学いたしました。
このセナンク修道院も人里離れたすり鉢型の崖の下の底に作られた理由がわかるような気がいたします。中世に建てられたこの僧院では主に野菜や麦といった自給自足できるものを作っていたと想像いたします。

このように働くことを常とした修道会が事実上衰退しひたすら祈りに専念し一日の時間帯に労働を取り入れた修道会フランチェスコ派が現代でも存続しているのはどういうことでしょうか、そこに現代社会にに適応できたできなかった二つの修道院のあり方だ浮き彫りされているように思えました。

人間はある意味非常に欲深い生き物です。動物なら自分の縄張りを守る程度です。また飢えればより食料の豊富な場所へ大移動いたします.

でもある意味において哺乳類と類別できる存在ですが、人間はお金というものを発明してしまってそのお金で自分の未来まで購入できるようになってしまった由一一つの種なのです。この種が地球上ではびこり現代人にになっているわけですが、こうした人類という存在がどこからやってきて今に至っているのかこれからどうなっていくのかそれが知りたいのです。